刑事コロンボ「偶像のレクイエム」感想。ベスト20でランク外だが傑作。

このエピソードは他のものとは構成がちょっと違っている。ミステリー的にトリッキーなところを狙っていて、二重構造のようになっているためやや複雑。

犯人は元大女優で、被害者はその腹心の女性秘書。犯人を脅迫する業界コラムニストといい仲になり、結婚すると言い出す。犯人は、車に細工をして秘書に運転させるように仕向け、ガソリンを使って車ごと燃やしてしまう。

当初、コラムニストの代わりに殺されたと思われたが、コロンボは、もともと狙いは秘書であるのではと疑う。

このエピソードの一番の特徴は、動機が最後までわからないこと。劇中のコロンボには動機がわからないものは他にもあるが、その場合でも見る側には最初から明示されている。見る側にもわからなくしたことで、動機探しミステリーという性格が加わって、面白さが倍増している。

中盤で、犯人が会計不正を告白したときに、「あれっ、どうなってるんだ。」と思わせることで、謎解きミステリーに持っていったところがうまい。

非常によくできたミステリー。少しわかりにくいので、ランク外になったと思う。謎解きものとしては傑作。途中に伏線がいろいろとしのばせてあるが、最後の動機あかしが急展開過ぎるのが残念。90分版でもっと丁寧につくってもらいたかった。