刑事コロンボ「もうひとつの鍵」の感想。犯人の歪んだ自立の物語。

初期の不人気エピソード。ミステリー的にも消化不良。

犯人は名家の令嬢で兄が経営する会社幹部と交際中。支配的な兄から交際を反対されたため、事故を装って兄を射殺する。コロンボは不審を抱きながら、捜査をすすめる。

これほど話題にならない作品は珍しい。謎解きものとしては不発だし、コロンボよりも犯人の物語が強く出過ぎている感じを受ける。

稚拙で未熟な犯人という点は「死の方程式」に似ている。パイロット版の二人の完璧な犯人像とは対極にある設定だ。その後、このようなキャラの犯人はいなくなった。コロンボと対等に張り合える知能犯でないと、鮮やかなクライマックスを描きにくいからだろう。

そして、未熟な犯人が、歪んだ自立を試みる物語が同時に進行する構成。これは「ホリスター将軍のコレクション」と同じような設定。こういう別ストーリーの同時進行というパターンも、その後はなくなり、コロンボ対犯人にしぼったものが主流になった。

まだ作品の骨格が固まっていない初期の試行錯誤的な作品と言えるかもしれない。

犯人の恋人役は「裸の銃を持つ男」のレスリー・ニールセン、兄は「バイオニック・ジェミー」に出演していたリチャード・アンダーソン。

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