刑事コロンボ「愛情の計算」感想。ベスト20でランク外の駄作。

地味でほとんど話題にものぼらないエピソード。駄作という評判は当たっていると思うが、かえって新鮮に見ることができるかもしれない。

犯人は研究所の所長。息子の論文盗用の事実を知る同僚研究者から、学会での受賞辞退を迫られたため殺害する。アリバイ工作をするが、コロンボは細かい点を見逃さない。ただ、動機がわからない。こういう展開に持って行くのかとい最後のオチ。

感情移入ができるような犯人はいるが、情に訴えることで解決を図るのは大変珍しい。だが、あまりコロンボらしくないし、面白さに欠ける。こういうエピソードがその後につくられなかったのがわかる。

当時としては近未来的な研究所が舞台になっている。21世紀の未来を描いた昔の映画を見ると、今とのギャップで強烈な違和感を感じてしまうことがよくある。このエピソードでもそういった感じを受け、つまらなさに拍車をかけてしまっている。

スマホ、ノートパソコン、液晶ディスプレイ、3D画像。いかに革新的な発明であったかを改めて知ることができる。