本 江戸川乱歩編「世界短編傑作集 4 」の感想。 第4集は、バラエティに富んだ作品が集められている。よかったのは殺人者信・望・愛いかさま賭博銀の仮面「殺人者」はミステリーとは言えないかもしれないが、さすがにヘミングウェイと言える筆力だ。「信・望・愛」は、おとぎ話のようなサスペンス。「いかさ... 2023.08.23 本
本 斎藤淳子著「シン・中国人」の感想。 激変する中国社会を庶民目線でリポートとした新書。鄧小平時代の改革開放以来、急激な経済成長を続ける中国。生活水準は上がっただろうが、そこに住む庶民の生活がどのように変化しているのか。本書では、恋愛結婚事情を軸にして、滞在経験豊かな著者の目を通... 2023.07.29 本
本 永井隆著「日本のビールは世界一うまい!」の感想。 日本のビール産業の成り立ちに始まり、ビールの種類と製法、そして近年の激しいシェア争いと開発競争について、年代を追って詳細に記述されている。時代に応じて合併と分離を繰り返して、今の業界の体制が出来上がる過程は、なかなか複雑。財閥やGHQ、大手... 2023.07.22 本
本 江戸川乱歩編「世界短編傑作集 3 」の感想。 今回は、ほぼ1925年あたりに発表された作品が多い。そして傑作ぞろい。100年前にこのレベルがあったのかとため息がでるくらいだ。よかったのは、堕天使の冒険茶の葉偶然の審判二壜のソース夜鶯荘完全犯罪「堕天使の冒険」は実話がベースになっていると... 2023.07.15 本
本 鮎川哲也著「白の恐怖」の感想。 鮎川哲也による1959年刊行のミステリー。雪山の邸宅に閉じ込められた人々。彼らは資産家の遺産相続のために集まった従兄弟たちで、外界から孤立しているあいだに次々に殺されていく。「そして誰もいなくなった」のように、閉じられた空間での連続殺人で、... 2023.07.08 本
本 江戸川乱歩編「世界短編傑作集 2 」の感想。 第2集は、1900年代の初頭1/4世紀くらいの時代に発表された作品が集められている。どれも凝っていて面白い。凝り過ぎだと思うようなものもある。とくに面白かったのは、赤い絹の肩かけオスカー・ブロンズキー事件ブルックベンド荘の悲劇「赤い絹の肩か... 2023.07.06 本
本 江戸川乱歩編「世界短編傑作集 1」の感想。 江戸川乱歩による世界の傑作短編推理小説集。第1集は、1960年代から20世紀初頭までの作品が集められている。旧さは感じるが、江戸時代末から明治にかけて、こんな作品が創られていたのかと驚いてしまうくらいのレベルだ。その中でもよかったのはダブリ... 2023.06.30 本
本 アイザック・アシモフ著「黒後家蜘蛛の会5」の感想。 黒後家蜘蛛の会の最終集。マンネリ化はあるが、よい作品も収録されている。よかったのは、待てど暮らせどひったくり封筒アリバイこの中では、「封筒」がシンプルでいい。「待てど暮らせど」もありがちな盲点をついたもの。「ひったくり」はスパイもの風のテイ... 2023.06.25 本
本 大下英治著「最後の無頼派作家 梶山季之」の感想。 梶山季之の本は、代表作の「赤いダイヤ」を読んだことがある。映画では、田宮二郎主演の「黒い試走車」もだいぶ前に観た。どちらもテンポがよく引き込まれるような面白い作品だった。梶山は、昭和のベストセラー作家から思い浮かべるような生活を送り、45歳... 2023.06.09 本
本 アイザック・アシモフ著「黒後家蜘蛛の会4」の感想。 黒後家蜘蛛の会の第4集。第3集で少しマンネリ化したかなと思ったが、今集で巻き返して、かなりの良作が目白押し。設定にも工夫があり、前半のメンバーたちの会話の部分にも、新しい試みが見られる。よかったエピソードは、バーにいた女運転手証明できますか... 2023.06.01 本