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C.S.フォレスター著「終わりなき負債」の感想。

1920年代のイギリスミステリー。物語は、ミステリーと言うよりもサスペンス。凝った展開やトリックではなく、心理描写で盛り上げるという手法で、夫婦の心情の吐露が中心になっている。夫の金目当てに横槍を入れる婦人もいるが、想像できる範囲の役回りで...

アリベイ・マムマドフ著「アゼルバイジャンという戦略」の感想。

著者はアゼルバイジャン人。国費留学生として日本に来日し、現在はワインの輸入販売に従事している。日本でアゼルバイジャンをもっと知ってもらうために、様々な活動をしていて、そういう視点で本書も書かれている。アゼルバイジャンと言っても、せいぜいバク...

山中俊之著「教養としての超現代史」の感想。

元外交官による現代史の解説本。売れているらしいので読んでみた。世界の主要地域の情勢を、2010年以降の状況、歴史的背景、今後の展望の3つの点から簡潔にまとめている。アメリカ、中国、ロシア、西ヨーロッパなどの主要な国々から、中東、インド、ラテ...

米澤穂信著「満願」の感想。短編集。

山本周五郎賞受賞の短編集。収録されているのは次の6編。どれもよくできている。夜警死人宿柘榴万灯関守満願サスペンスあり、ホラーあり、謎解きありと多彩だが、短編として気楽に楽しめるくらいの構成。どれも冷たい怖さを感じる部分があって、そこが面白い...

高木彬光著「火車と死者」の感想。

神津恭介シリーズの1作。熊本に伝わる火車伝説をもとにした事件。導入部はかなり面白い。謎の女を登場させ、火車伝説を絡ませるところには引き込まれる。謎の構成としてはなかなかよいと思う。少ない登場人物でもひねりを加えて、怪しそうな人物を素直に犯人...

林望著「書物を楽しむ」の感想。

リンボウ先生の新刊本。書物についての深い愛が語られている。前半には、なぜ電子書籍ではなく紙の本を選ぶのかの理由が並んでいる。どれも御説ごもっともで異論はない。電子書籍派からの反論も予想できる。電子書籍派と紙の本派でディベートでもするならこう...

ウンベルト・エーコ著「薔薇の名前」の感想。

「このミステリーがすごい!」をはじめとするランキングで高評価を得ている作品ということで手に取ってみた。中世の老修道士が若い頃の体験を回顧したスタイルで書かれている。彼が北イタリアの修道院に滞在中に起きた連続殺人事件が軸になる。ミステリーでは...

米澤穂信著「黒牢城」の感想。極上の心理劇。

著者の直木賞受賞作。時代劇、推理劇、心理劇の3つを組み合わせたストーリー。舞台は、荒木村重が織田信長に反旗を翻し籠城した有岡城。使者として来た織田方の使者黒田官兵衛が幽閉されている。毛利の援軍を待ち望むがその可能性は低く、士気を高めるべく方...
外国語

中川浩一著「総理通訳の勉強法」の感想。

元外交官で総理のアラビア語通訳であった著者による英語の勉強法。英語脳をつくるという最近流行の勉強法の逆をいく方法。つまり、日本語から英語に置き換え、更によりよい英語表現へ言い換えるという流れ。アウトプットに主眼を置いた考えだ。知らないことは...

高村薫著「リヴィエラを撃て」の感想。

著者によるスパイ小説の代表作。アイルランド、イギリス、香港、日本と移り変わる壮大な物語だ。乾いた筆致と精密な描写は、まるでジョン・ル・カレを読んでいるような気分になる。とくに前半のIRAのテロリストたちの部分は迫力がある。親切な説明はないの...
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