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筒井康隆著「筒井康隆自伝」の感想。

SF界の巨匠の自伝。幼少期から最近までの出来事が時系列で網羅されている。とくに子供時代の出来事は詳しく、記憶力のよさには驚くばかりだ。知能指数のエピソードがたびたび出てくるが、さすがに優秀な人は老年になったもこうなんだと改めて感心してしまう...

李虎男著「中国は覇権を握るのか」の感想。

著者は中国人の研究者。主に日本で活動をしていて、朝鮮半島が専門のようだ。本書は今の中国を解説したかなりの力作だ。世界に冠たる大中華帝国は、歴史上常に君臨し続けてきた。ここ150年ほどを除いては。その中国が、かつての地位を取り戻すべく、様々な...
囲碁将棋

団鬼六著「真剣師小池重明」の感想。

伝説の将棋の真剣師小池重明の物語。とにかく面白い。ぐいぐい引き込まれるようなストーリーだ。著者の筆力のせいもあるだろうが、主役のキャラが突出している。脚色されていることを考えても、すごい人物だ。将棋は鬼のように強く、新宿の「殺し屋」というニ...

内藤陽介著「世界の右翼」の感想。

最近のニュースでは、右傾化するヨーロッパという言葉をよく耳にする。単発的に取り上げられるので、かなり右寄りの政党が政権の担うのではと思ってしまう。本書では、その背景を主要7カ国についてわかりやすくまとめてある。対象は、独、仏、伊、ハンガリー...

小林秀雄著「読書について」の感想。

読書や書くこと、批評などについてエッセイ集。「考えるヒント」などに比べるとだいぶ読みやすいが、それでもページをめくるスピードはあがらない。読書については、濫読や全集を読むことをすすめている。もちろん、濫読はビジネス書を速読するようなものでは...

米澤穂信著「王とサーカス」の感想。

ネパールを舞台にしたミステリー。フリーの記者太刀洗万智は、取材でネパールのカトマンズを訪れる。その矢先、王が殺害される大事件が王宮で発生する。不穏な空気が漂う中、なんとか情報を得ようと軍人のの准尉と接触する。しかし、彼が翌日他殺死体となって...
外国語

米川正夫著「米川正夫―鈍・根・才 米川正夫自伝」の感想。

ロシア文学者で翻訳家の米川正夫の自伝。人間の記録というシリーズの一冊。トルストイ、ドストエフスキーをはじめとするロシア文学の翻訳で名高い著者。とにかく話が面白い。著者には面白く書こうという意図はないと思うが、まるで漫談風の物語を読んでいるよ...

朝井リョウ著「イン・ザ・メガチャーチ」の感想。

「生殖記」では、複雑化した社会に適応しようとするマイノリティを描いていたが、本書はエンタメ業界を舞台に、仕掛ける側とのめり込む側の動きが描かれる。今のエンタメ業界の戦略はすさまじい。ナチス時代のプロパガンダ、大衆はバカだ、繰り返しで浸透させ...

セバスチアン・ジャブリゾ著「シンデレラの罠」の感想。

フランスの作家セバスチアン・ジャプリゾによるかなりトリッキーなミステリー。雰囲気はカトリーヌ・アルレーの小説のような感じがする。構成も心理面を中心にして描いていて、悪女ものの雰囲気の作品だ。何と言っても、奇をてらうような心理描写がこの小説の...

朝井リョウ著「生殖記」の感想。

「人間失格」の主人公は、道化を演じることで社会に適応しようとした。本作の主人公は、もっとレベルが高い。ある将棋棋士が昔と今の棋士でどちらの方が強いかという問いに、戦法の研究が進んでいるので今の方が強いと言ったが、それはこの主人公にも当てはま...
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