刑事コロンボ「ハッサン・サラーの反逆」感想。番外編的なストーリー。

ロサンゼルスの中近東スワリ国総領事館が舞台という、ちょっと異質なエピソード。非常に珍しい方法でコロンボが事件を解決する。ミステリーとしても番外編的な作品。

犯人は総領事代理。職員を共犯にして警備隊長を殺害。共犯者も事故にみせかけて殺す。コロンボは、ライフルのカギ、銃が抜かれていなかったこと、燃やされた書類の上にしっくい、メガネとコンタクトレンズ、ホテルの予約の件などから疑問をいだく。

今回のコロンボは冴えに冴えている。これでもかというほどに矛盾点を見つけ出す。ただ、犯人は外交官特権で完璧に守られている。

こういった水戸黄門的な解決は珍しい。勧善懲悪のドラマになってしまうからね。ストーリーとしては面白いし、コロンボは大活躍だし、最後はスカッとするし、よい作品だと思う。

警部マクロードにも「砂漠の陰謀」という中東が舞台のエピソードがあった。こちらもやはり腹黒い政府高官の悪事を、善い王様の助けを借りて解決するというストーリー。