「殺人処方箋」に続いて製作されたパイロット版の第2弾。
女性弁護士が夫を射殺する場面で始まる。犯人は、夫が誘拐され身代金を要求されたという狂言を仕組む。自らセスナ機を操縦し身代金の受け渡しに向かい、巧みに自分のものにしてしまう。コロンボは彼女の対応に不審を抱き捜査を進める。
パイロット版では、後の作品に比べても、犯人の知能犯ぶりが際立つ設定になっている。ストーリーは、コロンボがいかにして隙のない犯罪計画を切り崩すにかという一点にのみに焦点があたっている。
他のエピソードでは、犯人側の事情もそれなりに描かれるし、追いつめられてうろたえる犯人もいる。しかし、前作の精神科医同様に、リー・グラント演じる女性弁護士は、最後まで全く動じない。クライマックスは、「殺人処方箋」と同じように知能犯が策におぼれて墓穴を掘るというパターン。
犯人が難攻不落の鉄仮面という設定は、その後はあまりみられなくなった。ゴリゴリのアリバイ崩しだけよりも、多少の人間ドラマをまじえた構成に移っていった。その方が犯人役の演技にも深みがでる。「別れのワイン」や「忘れられたスター」のような作品もそういう流れの中で生まれてきたのだと思う。
最後にコロンボがグレープジュースを注文するシーンがある。原語では、このセリフはルートビアになっている。ルートビアはチリに合いそうだ。
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1 殺人処方箋
2 死者の身代金
3 構想の死角
4 指輪の爪あと
5 ホリスター将軍のコレクション
6 二枚のドガの絵
7 もうひとつの鍵
8 死の方程式
9 パイルD-3の壁
10 黒のエチュード
11 悪の温室
12 アリバイのダイヤル
13 ロンドンの傘
14 偶像のレクイエム
15 溶ける糸
16 断たれた音
17 二つの顔
18 毒のある花
19 別れのワイン
20 野望の果て
21 意識の下の映像
22 第三の終章
23 愛情の計算
24 白鳥の歌
25 権力の墓穴
26 自縛の紐
27 逆転の構図
28 祝砲の挽歌
29 歌声の消えた海
30 ビデオテープの証言
31 5時30分の目撃者
32 忘れられたスター
33 ハッサン・サラーの反逆
34 仮面の男
35 闘牛士の栄光
36 魔術師の幻想
37 さらば提督
38 ルーサン警部の犯罪
39 黄金のバックル
40 殺しの序曲
41 死者のメッセージ
42 美食の報酬
43 秒読みの殺人
44 攻撃命令
45 策謀の結末
2 死者の身代金
3 構想の死角
4 指輪の爪あと
5 ホリスター将軍のコレクション
6 二枚のドガの絵
7 もうひとつの鍵
8 死の方程式
9 パイルD-3の壁
10 黒のエチュード
11 悪の温室
12 アリバイのダイヤル
13 ロンドンの傘
14 偶像のレクイエム
15 溶ける糸
16 断たれた音
17 二つの顔
18 毒のある花
19 別れのワイン
20 野望の果て
21 意識の下の映像
22 第三の終章
23 愛情の計算
24 白鳥の歌
25 権力の墓穴
26 自縛の紐
27 逆転の構図
28 祝砲の挽歌
29 歌声の消えた海
30 ビデオテープの証言
31 5時30分の目撃者
32 忘れられたスター
33 ハッサン・サラーの反逆
34 仮面の男
35 闘牛士の栄光
36 魔術師の幻想
37 さらば提督
38 ルーサン警部の犯罪
39 黄金のバックル
40 殺しの序曲
41 死者のメッセージ
42 美食の報酬
43 秒読みの殺人
44 攻撃命令
45 策謀の結末