米澤穂信著「王とサーカス」の感想。

ネパールを舞台にしたミステリー。

フリーの記者太刀洗万智は、取材でネパールのカトマンズを訪れる。その矢先、王が殺害される大事件が王宮で発生する。不穏な空気が漂う中、なんとか情報を得ようと軍人のの准尉と接触する。しかし、彼が翌日他殺死体となって発見される。

2001年に実際にネパール王宮で起きた殺害事件がモチーフになっている。女性記者が軍人の殺人事件に解明に乗り出すストーリー。クーデターまがいの事件を背景にしているが、犯人探しの展開はあまり広がらず、こぢんまりとしたミステリーになっている。一方で、ジャーナリズムとは何かという問いかけもあって、ただの謎解きだけにとどまっていない。そういう謎かけが現地の人からあって、ちょっと考えさせるのもこの作品のよさだ。