韓国軍の汚職事件を扱った社会派サスペンス。
軍需本部の航空部品購買課の課長に移動したパク中佐は、エアスター社という外国企業との不正な取引きが行われていることに気がつく。そんなとき、エアスター社の部品欠陥を指摘していたパイロットが飛行中に墜落事故を起こす。その原因を調べていくと、一連の処理はパイロットの過失とされ、調査を続けようとするパク自身が上司から圧力をかけられる。
軍の不正とそれを内部告発しようとする将校。ぞくぞくするよう題材だ。だが、見始めると、最初から悪者と正義の味方がはっきりと区分けされていて、謎を解明していくスリリングな流れにはなっていない。それに主人公のキム・サンギョンばかりに焦点が当たり、彼の持つ疑惑、不安、決断など、表情を中心にして描いているのみだ。ストーリー的な起伏が予想できてしまい、エンタメとしてはどうなのと思いながら観ていた。
最後になって、実話がベースになっていると知って納得した。そういう話なら、告発者にフォーカスするという手法も理解できる。何とこの事件は、例のセウォウル号沈没事件にも関係しているそうだ。エンタメ作品ではなく、社会告発的な意味合いでつくられた色合いが濃い映画なのだろう。

