外山滋比古著「思考の整理学」書評感想

受験勉強的な暗記一辺倒な学習から一歩進めて、自分の頭で考えるための指標となるアドバイスがまとめてある。

思考についての、醗酵、触媒、セレンディピティ、拡散と収斂など。どれもなるほどと思え、今までに聞いたことのあるような項目が並んでいる。

アイディアは、しばらく時間をおいたほうがよりよいものになったり、何の関係もなさそうに見えることがきっかけとなって思考が深まったり、偶然がきっかけとなって大きな進歩に結びついたりと、よく耳にする話がある。

それぞれが納得できる内容であることに間違いはない。

目の前の課題で頭がいっぱいになっているときには、近視眼的にしか考えられない。そういうときにこそ、思い出したいアドバイス。

こういう話は、折にふれて読み返さないと、なるほどと思うだけで終わってしまいがち。本棚に置いておくことが第1歩になるかな。