韓国ドラマ「ヘチ 王座への道」の感想。権力争いとアットホーム感のバランスがとれた作品。

朝鮮王朝第21代の英祖の青年時代から、王になって民のための政治を行うまでを描いたドラマ。英祖は、トンイの息子でイ・サンの祖父にあたる。息子の思悼世子を米櫃に閉じ込めて殺してしまった事件は有名。

「ヘチ」というのは、司憲府の役人のことで、司憲府の人々がドラマの中心となる。NHKで放送されたチャングム、イ・サン、トンイなどのこころ温まるドラマと比べると、権力争いをより全面に押し出しているストーリー。周辺の人たちとの人間ドラマもあるがちょっと抑え気味。

韓国歴史ドラマでは、権力争いを中心に描くと、まさにドロドロの醜い争いになるし、ホームドラマ方式だと浮き世離れした設定になることが多い。この作品は、そのバランスをうまくとってあり、なかなか引き込まれる内容になっている。

敵役としては、老論派の重鎮ミン・ジノンと傍流王族の密豊君。大物感たっぷりのミン・ジノンと狂気を感じさせる密豊君の演技はなかなか見もの。

バランスよく大変よくできた時代劇。テンポもよいので飽きずに最後まで楽しめる。

「ヘチ 王座への道」(全24回)
NHKBSプレミアム
2019年11月10日-2020年5月3日 日曜21:00-22:00