映画「バラキ」(1972)の感想。アメリカのマフィアの実態を暴く作品。

チャールズ・ブロンソン主演。マフィアの幹部だったバラキの告発をもとにした映画。

ニューヨークの貧しい家庭に生まれたバラキは、成長するにつれてマフィアとの関係ができる。様々な仕事に手を染めながら、マフィアの構成員としてキャリアを積んでいく。しかし、あるときから組織のボスに命を狙われるようになり、FBIに裏社会の実態を話すかわりに身辺の保護を求めることになる。

射殺や刺殺シーンはあるが、実話がもとになっているので、必要以上の残酷さはない。淡々とバラキが見たマフィア内の抗争が描かれる。だから、逆に怖い。

トップに立っても、いつ命を狙われるかわからない世界。下克上のように、ボスを倒した子分が次の実力者になる。そしてそれが繰り返される。鉄の掟は絶対で、組織の鉄の結束のもとになっている。

ドラマ的な面白さはなく、ドキュメンタリーにも似た雰囲気。派手ではないが、妙に説得力があって引き込まれる作品。