NHKBSスーパープレミアム「八つ墓村」横溝正史原作のドラマの感想。吉岡秀隆主演。

NHK製作の吉岡秀隆主演横溝正史ドラマの第2弾。

旧家の跡取りとして八つ墓村に招かれた主人公の若者。八つ墓村には、戦国時代に村人が落ち武者たちを惨殺したという暗い歴史があった。そのたたりのせいか、旧家の当主が大正時代に惨殺事件を起こしていた。そして主人公が滞在するあいだに、殺人事件が次々に起きる。

暗くレトロな雰囲気のきれいな映像。映像作品としては、いつもながらにレベルが高い。八つ墓村は、残虐事件を題材にしているので、恐怖心をあおるようなつくりのものが多いが、このドラマはそれほどでもない。どちらかというと謎解き指向。

横溝正史の作品は、人物設定が複雑なのが特徴。とくにこの作品は複雑だ。映画やドラマにするとストーリーが難解になるので、設定の変更や簡略化することになる。そのため肝心の人間関係が変わってしまい、ちょっと変だなと感じることが多い。とくに恋愛関係の描き方がちぐはくなことが多く、このドラマでもそれが当てはまる。

ドラマ化が難しく、原作の良さを引き出すのは至難の業。その割には全体的によくできているドラマだと思う。

NHKBSプレミアム
スーパープレミアム 「八つ墓村」
2019年10月12日 21:00-22:59