高木彬光著「密告者」の感想。

霧島三郎シリーズの第2作。

証券マン崩れの男が、産業スパイ会社に雇われるという、ちょっと毛色の変わった話。その後、殺人事件が起きると、いつものように霧島三郎の登場となる。

産業スパイ、株式といったところが題材になって、ビジネス方面の話になっていくのかと思ったが、それほど深くはストーリー構成には関わってこない。霧島三郎の活躍がメインとなるいつもの犯罪捜査の流れだ。元証券マンの視点で話が進み、冤罪で逮捕されることになる。さて、密告者は誰かという謎解きがが主題となる。

謎の産業スパイ会社の経営者に謎の雰囲気を持たせていたり、裏に何かを抱える女性たちがいたりと、推理を混乱させられる人物配置になっていて、次第に引き込まれていく。見事な構成だ。