山村明義著「勝つための情報学」書評感想

実践的な情報学についての本。いろいろなテーマについて盛りだくさんな内容だ。

著者のジャーナリストとしての実務経験から、情報の取り方、とくに偽情報の見分け方についての、基本となる実践的な方法論が述べられている。

「いなかもち」は、いつの情報か、何の目的か、書いた人は誰か、元ネタは何か、違う情報と比べたかの情報確認法則。

「6W2H1D」は、従来の5W1Hに加え、何の目的で、いくらどのくらいの規模で、やっているのかあるいはやったかを加えたもの。

「三角測量法」は、当事者、敵対者、第三者の3つの出所からの情報を得る方法。

情報の中枢機関である陸軍中野学校、財務省についての詳しい取材も興味深い。

著者はYoutubeの政治歴史チャンネルにも出演して情報を発信している。最近でも、二転三転した財務省の次官人事の報道でも、ソースを重視した態度で、常に慎重な姿勢を崩さなかった。

ネット情報だけでなく、大手メディアのニュースも、本当なのかと思うことが多い今日。政治的な立場をこえて、情報の取り方、取り扱い方について示唆の多い良書だ。おすすめ。