
著者を一言で言えば、バックパッカー以上で冒険家未満の好奇心あふれる旅行家だ。辺境の地でも臆することなく飛び込み、現地の人たちを交流していく。しばらく滞在すると、次の場所へと移動。定住地を持たないノマドのような生活を世界地図レベルで実行している。
この旅行記は、実践的な語学習得の記録でもある。最低限のことを先生から学んだだけで現地に入るのだが、行き先は観光地とはほど遠い超ローカルな地域ばかり。そこで体当たり式に現地の言葉を学んでいく。フランス語や中国語、タイ語ならまだわかるが、リンガラ語、ワ語、シャン語あたりまでくると何のことかわからない世界だ。一種の語学の達人とも言えるが、英仏の翻訳会社から首になったことからも、抜群に上手なわけでもなさそうだ。それでも現地の人たちと十分にコミュニケーションをとっている。
外国語の勉強は、どこまで行ってもネイティヴレベルに近づくのは困難。それなら、著者のように体験的に複数の外国語を身につけるのもありなのではと思う。英語だけしっかり勉強して、その他数カ国語をこういったレベルで身につける。それでもよいのではと思ってしまう。

