古畑任三郎第10話「矛盾だらけの死体」の感想。犯人役小堺一機。(ネタバレ)

犯人は議員秘書を演じる小堺一機。政界裏の殺人事件。

議員秘書の犯人は、議員の指示に従ってその愛人を殺害する。ところが、議員が自分を身代わりにして罪をなすりつけようとして、後継者に指名する意志ががないことがわかってしまったため、逆上して殴り倒してしまう。議員は、なんとか一命をとりとめるが、記憶をなくしてしまう。古畑の捜査が始まると、焦る犯人は議員の命を狙おうとする。

このエピソードは、古畑がいつも以上にネチネチと犯人を追い込んで行く。それに翻弄される犯人のうろたえぶりが見どころになる。

敢えて古畑のワンサイドゲームとして、それを犯人を中心に描くことでコミカルさを出すという工夫された構成になっている。

今回の今泉は、事件解決のため今までにないくらいに活躍する。もちろん、今泉流のいい仕事になるのだが、古畑との絶妙のコンビがストーリーに本筋にも絡んで大活躍だ。

被害者が病院に搬送されて生きているという設定は、刑事コロンボ「断たれた音」、「殺人処方箋」から。解決編は、「指輪の爪あと」、「パイルD-3の壁」、「白鳥の歌」にある罠をかけての待ち伏せパターン。

議員にピザを注文させるのは、小渕総理の「冷めたピザ」からかなと思ったが、時系列的に合わないので、そうではないようだ。

犯人小堺一機が、あせりまくる表情を楽しむエピソード。