映画「クーリエ:最高機密の運び屋」(2020)の感想。キューバ危機の舞台裏。

2020年公開のスパイ映画。キューバ危機の際にスパイとなった電気技師が主人公。主演はベネディクト・カンバーバッチ。

ちょっと信じられない話だが、民間人がキューバ危機で主要な役割を果たしたという実話がもとになっている。核戦争勃発の一歩手前までいった歴史的大事件の裏には、ソ連からの最重要情報をクーリエとして運び出していたのがカンバーバッチ演じるセールスマンがいた。

展開はシンプルだし、最後は主人公がなんとかソ連から生還することができる。フィクションとして観れば普通のスパイ映画と感じる。しかし、実際の事件と考えると重みが違ってくる。主人公が選ばれた理由は軽く触れられているだけで、なぜMI6とCIAが民間人にソ連側の極秘情報を持ち出させたという根本のところはわからない。それだけに謎の状況で不安の中にいる主人公を描く映画だと言える。任務の重さに押しつぶされそうになるカンバーバッチの演技はさすがだ。

実話をもとにした作品だという前提で観るべき映画。この事件の重みを実感できる。