「踊る大捜査線」の劇場版第2作。湾岸署内で起こった殺人事件を中心に本庁との確執が描かれる。レインボーブリッジ封鎖という大がかりな仕掛け。
湾岸署内で連続殺人事件が発生し、対策本部が設置される。真矢ミキ演じる本庁管理官が本部長として指揮をとる。同時に所轄の事件として、かみつき事件とスリ事件が平行して進む。
第1作同様に、本庁と所轄のヒエラルキーを背景に、3つの事件が平行して物語は進む。構成は同じだが、事件どうしのつながりが薄く、バラバラの印象を受ける。犯人逮捕も偶発的。
本庁側では、本部長の真矢ミキが一手に悪役を引き受ける。かなり過剰な演出で、強引で無謀な手法のみにフォーカスをあてすぎている。
前作に比べ作品としてはレベルダウンしていると思う。それでも、興行的には大成功を収めており、ダメな作品とも言えない。冒頭から特殊部隊の訓練、大がかりな演出など、ストーリーの本筋はどうであれ、勢いにまかせて花火を打ち上げ続けるという方法がうまくいっている。考える作品ではなく、見せる作品。