韓国ドラマ「秘密の扉」は傑作時代劇。最終回までの感想。

NHKBSで放送していた韓国ドラマ「秘密の扉」が最終回を迎えた。当初はミステリーかと思っていたが、その後、様相が二転三転して見応えのあるドラマになった。序盤は、ミステリー、中盤は権力闘争、終盤は世子の悲劇という3部構成となっている。

最初は、王の即位にからむ秘密についての謎解き。殺人事件を契機に、世子が父の秘密をさぐる。

次に、世子と領議政との激しい権力闘争。宮廷内の権力闘争は朝鮮王朝定番の展開。世子が徐々に策略家となる過程が描かれる。

最後は、理想主義者の世子の苦悩。理想を追い求めるあまり、現実との板挟みとなり、反乱分子となって自らの命をおとすことになる。

韓国の時代劇はいろいろと見てきたが、だいたい中だるみから最後は駆け足となることが多かった。このドラマはしっかりと最後まで身が詰まっている。

韓国には若くてもうまい俳優が多い。「王女の男」のパク・シフとムン・チェウォンもうまいと思ったが、このドラマの世子役のイ・ジェフンもすばらしい。とくに最後の理想主義者の苦悩の表情はよかった。傑作の部類にはいるドラマだと思う。