今年の大河ドラマ「べらぼう」が始まった。主人公の蔦屋重三郎は興味を引かれる人物だ。江戸中期という時代もいい。面白そうだが、大河50話を全部見るのは余ほど面白くないと挫折してしまいそうだ。
どうしようかと迷っていたが、登場人物の中に一橋治済を発見した途端に気持ちが固まった。将軍代わりの権力争いはドラマの題材としては最高。これは見たいし、見るべきドラマだ。
江戸時代中期を舞台とした大河ドラマは、忠臣蔵を除くと「八代将軍吉宗」くらいしか思いつかない。大きな事件が起こらないのでドラマ化は難しいのだろう。しかし吉宗では、将軍就任にからむ尾張と紀州の争いがあってよかった。
蔦屋重三郎の物語が中心になるだろうが、一方では江戸城内での権力争いも描かれるだろう。そこが見どころだ。世継ぎの家基が急死すれば、当然田安家におはちが回る。そこを豪腕一橋治済が息子豊千代をすべく暗躍するのだろうと推測する。治済役は「鎌倉殿の13人」で源仲章を演じた生田斗真であるのも楽しみだ。
第1話で蔦屋重三郎のキャラは見えたし、キーパーソンの田沼意次が貫禄タップリで顔を見せた。これからが楽しみ。