1992年公開の西部劇。クリント・イーストウッド主演・監督。
とにかく主役のクリント・イーストウッドが格好いいというか、格好いい描き方をしている。改心したとは言っても元は極悪非道の殺し屋。子供のために賞金稼ぎに復帰する。相対するは横暴な保安官。横暴とは言っても、それなりに治安を守っているし、こちらはネガティブな描き方をされている。そして保安官を倒し、格好いい決めぜりふを残して街を去る。
ストーリーも明快。それで途中の重要でないところを省略して、見せ場から見せ場へとポンポンと飛ぶ。飛ばしても問題ないくらいに単純な展開だ。
西部開拓時代の主人公にアメリカ人の理想とする姿が重ね合わせているんだろうと思う。法で統治するという考えに、力も必要だよということを示し、自分たちの正義のために前に進むといったイメージかな。主人公は悪いこともするのだが、そこは詳しくは描かれない。誰でも贖罪をすべきことを抱えているからだ。力で仲間や自分の子供たちを守っている部分が強調される。アメリカではこういうタイプの強いリーダーが好まれるのだろう。