ルパン三世「ナポレオンの辞書を奪え」(1991)の感想。シリーズ第3作。

TVスペシャルシリーズの第3作目。1991年製作。

かってルパン一族が所有していたナポレオンの辞書。そこにはルパン帝国の財宝のありかが記されていた。世界的不況の中、大国のトップたちは経済立て直しのためにその財宝が必要であると、各国の諜報機関を送り込む。ルパン三世は追われる身となる。

大がかりな構成、はっきりした起承転結、しみじみとした物語性などが、後のこのシリーズの骨格となるが、この作品はもっと荒削りで、初期の頃のルパン三世の雰囲気を残している。

ハチャメチャだがスピード感があり、流れに乗る感じがして観ていて楽しい。銭形や五ェ門がただの脇役以上の物語を提供してくれる。五ェ門の面倒くさいキャラは、登場当時を思い出させる。

クラシックなルパン三世として面白い作品。予定調和から外れているのが何よりもよい。