古畑任三郎第27話「黒岩博士の恐怖」の感想。犯人役緒形拳。(ネタバレ)

緒形拳が犯人役。前シリーズから3年を経て、シリーズ3が始まるにあたって放送されたスペシャルバージョン。

奇妙な連続殺人事件が発生する。被害者たちは、誰もが肛門にメッセージが入れられていた。しばらく警察犬の訓練業務に従事し現場から離れていた古畑は、事件の解決のため復帰する。すべての被害者は、同じ監察医によって検死されており、古畑はこの監察医が怪しいとにらむ。

冒頭から猟奇的な雰囲気で、古畑登場シーンもかなり凝っている。古畑紹介の時間もたっぷりとってあり、3年ぶりのシリーズ化ということで、力が入っているのがわかる。

猟奇殺人に見せかけたトリックも、動機が不明のまま進行させて、犯人と対決するシーンにつなげていてリズムがよい。犯人役緒形拳と古畑のやりとりが、見応えあるものとなっていて、大物ゲストを起用した効果が十分にあがっている。

解決編は、刑事コロンボ「二枚のドガの絵」のトリックだが、ここだけはあまりにもあからさまで残念。

いつもよりかなりお金がかかっていて、映画にしてもよいくらいの出来になっていると思う。非常によくできたエピソード。