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高木彬光著「人形はなぜ殺される」の感想。

著者の作品の中でも傑作と言われていることは知っていたが、最近まで読む機会がなかった。ブックオフで見つけたので購入。探偵役は神津恭介。 マジック発表会で、ギロチン手品の小道具である人形の首が盗まれた。その首が、首なしの人の死体のそばに転がって...

佐藤優著「プーチンの野望」の感想。

ロシアはなぜウクライナに侵攻したのかという問いに、ロシアの専門家である著者が知見をまとめた本。 現在のような状況になっては、ロシア側の事情をどんなに説明しても、世間は耳を貸さなくなっている。それでも、ロシアについて知るのは大事だという著者の...

鈴置高史著「韓国民主政治の自壊」書評感想。韓国の本質を知るための本。

著者は、元日経新聞編集委員、元ソウル特派員。BSフジのプライムニュースで韓国通としてお馴染みジャーナリスト。 現代の韓国が抱えるいろんな問題とその背景にある韓国特有の事情が興味深い。 自国を礼賛する強烈なナショナリズムがある一方で、国家とい...

木村幹著「韓国愛憎」書評感想。韓国研究者の半生記と韓国現代史。

著者は韓国研究の第一人者。自身の半生を振り返って、研究者として歩んだ30年を振り返る。 前半は、どのように韓国に関心を持つようになったかと駆け出し時代の悪戦苦闘の記録。あらゆるつてを頼って、研究者としての足場をつくるために苦労した体験が語ら...

河東哲夫著「ロシアの興亡」書評感想。ロシアを知るためのガイド本。

著者は元ロシア公使、元ウズベキスタン・タジキスタン全権大使をつとめた外交官。最近のウクライナ侵攻を含めて、ロシアの政治、経済、歴史、社会、民族について読み解いた本。 歴史を振り返れば、ロシアが欧米の列強と覇権を競って数々の戦争の当事者であっ...

立花隆著「「知」のソフトウェア」書評感想。知の巨人の知的生産術。

知の巨人と言われる立花隆氏による情報収集術。1984年初版発行。 少し前の本なので、今から見ると少し時代遅れの部分もある。だが、基本的なところは今でも十分に活用できる。 情報を徹底的に集めて読み込むことが基本。集中して読んでいけば、自然と重...

亀山郁夫著「人生百年の教養」書評感想。

かっては、学生がとにかく教養を身につけねばという切迫感から、難しい本を訳がわからぬままに読んだという時代があった。今の時代、教養とは何かという問いかけ自体、ほとんど聞くことがなくなったように思う。 ロシア文学の亀山先生が、専門の文学と趣味の...
外国語

種田輝豊著「20ヵ国語ペラペラ」書評感想。ちくま文庫から復刊。

復刊リクエストが多かった種田輝豊著「20ヵ国語ペラペラ」がちくま文庫から発売になった。右側が長年愛読している旧版。繰り返し読んだので、かなりヨレヨレになっている。 著者の語学遍歴と外国語学習法について書かれている。語学への情熱を示すような数...

池上俊一著「ヨーロッパ史入門」書評感想。わかりやすいヨーロッパ通史。

ヨーロッパの通史。ジュニア向けだが、内容は一般向けと言える濃い内容になっている。 著者のジュニア向け著作は、今までにも何冊か読んでいる。各国の歴史をわかりやすく説明してあって、大まかなところを知るうえで役に立つものばかりだった。今回は、ヨー...

高木彬光著「神津恭介への挑戦」の感想。平成に書かれた神津恭介が活躍。

高木彬光の神津恭介シリーズ平成三部作の第1作。 満員電車内で毒殺事件が発生した。偶々、乗り合わせた新聞記者が被害者の身元を探っていくと、関係する男が失踪していることがわかる。彼らはあまり表沙汰にできない事件を起こしていて、その報復ではないか...
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