江戸川乱歩編「世界短編傑作集 1」の感想。

江戸川乱歩による世界の傑作短編推理小説集。第1集は、1960年代から20世紀初頭までの作品が集められている。

旧さは感じるが、江戸時代末から明治にかけて、こんな作品が創られていたのかと驚いてしまうくらいのレベルだ。

その中でもよかったのは

ダブリン事件
一三号独房の問題
放心家組合

とくに放心家組合は、この時代のものとは思えないくらいだ。それからチェーホフが推理小説を書いていたのは知らなかった。

このシリーズは、現在は改題されて「世界推理短編傑作集」となり補巻が1つ追加され全6冊になっている。この第1集は、旧版では省かれていた「盗まれた手紙」「赤毛組合」が新たに収録されている。この2つは有名で以前に読んだことがあるが、もちろん傑作に入ると思う。