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スポーツ

木村元彦著「無冠、されど至強 東京朝鮮高校サッカー部と金明植の時代」の感想

かって、影のナンバーワンと言われた東京朝鮮高校サッカー部についての物語。70年代から80年代にかけて、東京朝鮮高は、帝京をはじめとする強豪校と対等以上の戦績を残した。そしてそのメンバーたちが卒業後に所属した在日朝鮮蹴球団は、国内のトップチー...

中野信子著「ペルソナ」書評感想

著者はテレビなどでもお馴染みの脳科学者。脳科学的な立場で、お悩み相談などに明快に答えている姿が思い浮かぶが、この本はちょっとテイストが違っている。自分のこれまでの半生を振り返る自叙伝に近い内容。それがタイトルのように仮面の告白形式になってい...

綾辻行人著「十角館の殺人」書評感想

著者のデビュー作で、本格ミステリーのエポックメイキングとなった作品。十字形の館が建つ孤島に、大学のミステリ研の7人が訪れた。やがて、学生たちが次々に殺されていく。疑心暗鬼の中、メンバーによる捜査が進むが、同時に元メンバーが島外でも真相を探り...

ジョン・ル・カレ著「われらのゲーム」書評感想

ジョン・ル・カレのスパイ小説。舞台は、イギリスからモスクワ、そしてコーカサス。元イギリス情報部員の主人公のもとに警察が訪れた。かっての部下が、KGB工作員と共謀して、ロシア政府から大金をだまし取ったという。そして主人公にも共犯の容疑がかかる...
囲碁将棋

谷川浩司著「藤井聡太論 将棋の未来」書評感想。

藤井さんが将棋の天才であるのは間違いないのだろうが、なぜあれほど強いのかという疑問を持つのは普通だろう。圧倒的な成績とか、最年少記録とか、詰め将棋の強さとか、子供時代の負けん気の強さだとかが取り上げられることが多い。実際のところ、対局相手で...

岸宣仁著「財務省の「ワル」」書評感想。最強官庁の今。

変わりつつある今の財務省の内情をレポートした本。一昔前までの大蔵省紹介本というと、最強官庁としての強大な権力と鉄の掟で統率される内部組織に言及するものが多かった。絶大な予算権限、政治家をも動かす力、エリートたちの出世競争など。この本では、往...

高瀬正仁著「高木貞治」書評感想

数学者高木貞治の評伝。高木貞治といっても、「解析概論」の著者で偉い数学の先生くらいしか予備知識がないが、何となく気になって手に取ってみた。明治初めに生まれ、その後世界的な業績をあげ、晩年にいたるまでの数学者としての一生が書かれている。下手に...
外国語

新井一二三著「中国語は楽しい」書評感想

著者の本を読むのは2冊目になる。以前読んだ「中国語はおもしろい」もよかったので、期待して手に取ってみた。前半は、初心者向けの簡単な中国語の構造の紹介。文の構造とか、発音の特徴など。中国語はどんな言葉なのという問いに答えるごく普通の内容。後半...

三浦英之著「五色の虹」書評感想

戦前、満州の首都新京に設立された満州建国大学。その卒業生が、どのような戦後を送ったかを取材したノンフィクション。統制下での自由な教育というと、陸軍中野学校を思い浮かべるが、この建国大学でも世の中とは違った教育が認められていた。五族協和という...
囲碁将棋

藤沢秀行著「勝負と芸」書評感想

1990年発行。藤沢秀行が自らの囲碁人生を綴ったもの。藤沢秀行というと、破天荒な人生を送った棋士という印象があるが、あまり突飛なところは触れられていない。生まれから修業時代、青年棋士としての活躍、そしてトップを争う時代の激闘など、興味深い話...
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