メディアから発信される国際ニュースは、その裏にある状況まで深読みしないと、表面的な理解だけで終わってしまう。そういった裏にある真実をズバッとわかりやすく解説してある。
アメリカ、中国と香港、中東、ロシアとトルコの4つを軸にして、それぞれの地域の持つ裏の事情。
とんでも大統領だと思われていたトランプだが、実際にはかなりまともなことを行っていた。
アラブの大国であると言われるサウジアラビア。実は人権もなにもない金持ちであるだけの国家である。
複雑に見えるナゴルノ・カラバフ紛争は、裏では世界の大国が入り乱れた複雑な状況にある。
など、興味深い話が詳しく語られている。
国際関係を見るうえでは、もともとどの国とどの国が仲が悪いか、親分子分の関係がどうなっているのかを踏まえて、敵味方の関係を知る必要がある。そういう点にも触れられていて、非常に役に立つ。
マスコミ情報だけでは知ることが出来ない、国際情勢のもとになる知識を得るために非常に有用な本だと思う。
【関連記事】内藤陽介著「パレスチナ現代史」の書評感想。