トランプ大統領の誕生と現在までの政権の動きについて、その背景にある様々な動きを分析した本。
トランプを語るとき、めちゃくちゃでとんでもない大統領だというベースで語られることが多い。またやったよ、トランプがと。本書はそういう類いのものではない。
トランプ大統領の誕生の原因には、共和党の権力構造、候補者乱立、ヒラリーの不人気などがあった。
また、政権の運営についても、共和党主流から共和党保守派への政権交代、軍とのバランスをとった政策、貿易戦争はイデオロギーが基盤、中東を最重視する外交政策、ポンペオとボルトン人事はイラン向けなど。
中間選挙の前に出版された本で、選挙後の予想が述べられており、かなり当たっている。
一般のマスコミに載る論調に比べ、かなり深い分析と考察をしている。アメリカ政治の現状、トランプ政権の戦略としたたかさを知るうえでおすすめ。