前著ではデータに基づく議論の重要さを解説した著者が、今度は消費増税について詳細に解説。
・財政再建のためという議論は間違っており、バランスシートから日本の財政は健全。
・社会保障財源のためという議論は、もともと社会保障精度は保険制度なので保険料をあてるのが世界標準。税金なら所得税を使うべき。
著者は一貫して財政健全、消費増税不要の立場で主張を繰り返しているて、その論拠が詳しく述べられている。単なる景気悪化につながるという理由だけでなく、国のバランスシートを示しているので説得力がある。
その他にも、日銀も国のバランスシートに加えるべきとか、消費税の性質や、過去に増税が政権に及ぼした影響など、興味深い話が聞ける。おすすめ。
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