NHKスペシャル 「戦国 激動の世界と日本」の感想。戦国時代と世界覇権争い。

NHKスペシャルの2回シリーズ。世界規模の覇権争いからみた戦国時代の日本。

スペインは宣教師のネットワークを使い、キリスト教布教を通じて世界に覇権を広げようとしていた。そのような思惑から当時の天下人の信長、秀吉、家康にも近づき、戦国時代の日本の軍事力で中国大陸まで攻め込ませるという構想があった。

後半は、スペインと対立関係にあったオランダの台頭。日本の銀に目をつけ、武器商人として家康に近づき、宗教ではなく経済力で世界の覇権を握ろうとした。大坂の陣は、オランダが徳川方、スペインが豊臣方についての、代理戦争の意味合いもあった。

宣教師や商人が残した文献がもとになっていて、荒唐無稽な陰謀論を取り上げているわけではない。当然ながら、本能寺の変の黒幕はイエズス会であったなどという話は、まったく出てこない。

日本人傭兵がモルッカ諸島の戦争で活躍していたという話は初めて聞いた。

斬新な視点から描いた戦国日本。面白くてなかなか見応えのある番組だった。

NHK総合NHKスペシャル
戦国 激動の世界と日本(1)「織田信長×宣教師」
2020年6月28日 21:00-21:50
戦国 激動の世界と日本(2)「徳川家康×オランダ」
2020年7月5日 21:00-21:50