2022年公開のウルトラマンシリーズの最新作。シン・ゴジラほどではないが、なかなか楽しめた。
ウルトラマンのフォルムが美しい。オリジナルの造形がすぐれているのだと思うが、ブラッシュアップされた現代版ウルトラマンは更に美しくなっている。戦闘シーンも迫力があって、よく出来た特撮シーンは見応えたっぷりだ。昔と同じ様に、空飛ぶウルトラマンにフィギュアを使っているのには笑ってしまった。
一方、室内のシーンのつくりは劇画タッチ。大仰なセリフが飛び交うので、登場人物どうしのコミュニケーションがちょっと不自然に写る。強烈な言葉に焦点が当たり過ぎていて、画面にすき間感が出てしまっている。映像としてはちょっと寒いし、何より流れがあまりよくない。
それに、多数の人たちが登場する割には、パニック感や臨場感があまり感じられない。特撮の映像から切り替わるたびに、気が抜けた感じになってしまう。
なぜ長澤まさみが巨大化する必要があるのか。理由はわからないが、それでもここは見どころのひとつだ。
特撮のシーンは言うことなし。更に、シン・ゴジラ並みの臨場感があればなと思う。それでも楽しめる作品に仕上がっていると思う。
