映画「レベッカ」(1940)の感想。ヒッチコック監督作品。

ヒッチコック監督のミステリー。ジョーン・フォンテイン、ローレンス・オリヴィエ出演。

ジョーン・フォンテイン演じる主人公は、旅行中にイギリス紳士と知り合い、その後妻として邸宅に住むことになる。慣れぬ貴族の生活に戸惑う日々を過ごすうちに、夫の前妻であるレベッカの見えない影に不安をかきたてられる。

ジョーン・フォンテインが主役を演じた「断崖」と似たような作品。新婚生活で、夫に対して感じる不安感が徐々に大きくなっていく。ただ、中盤から終盤な種明かしのストーリーがよく、完成度の点ではこちらの方がかなり上だと思う。後の作品でよくある躍動感はないが、ゆったりとした流れの中でのサスペンス感を味わえる。

ジョーン・フォンテインの見せる心理的圧迫感の表情の演技はすばらしい。美人女優を多用するヒッチコックは、まさにこういう表情を撮りたいのだろう。

心理サスペンスのミステリーもとして秀作だと思う。