サンドラ・ブロック主演の選挙戦の攻防を扱った映画。
サンドラ・ブロックが演じるのは、カリスマ選挙コンサルタント。かっては凄腕で知られていたが、このところ不本意な結果が続いていた。そんなとき、ボリビア大統領選で支持率低迷中の候補に招かれる。一方、対立候補側には、天敵とも言えるライバルコンサルタントがついている。不利な状況のもと、彼女は候補を当選させるべく奮闘する。
結果としては、彼女は不利な状況をひっくり返して、勝利を収める。ただ、スカッとした一発逆転の成功ストーリーとしては描かれない。
同時に背景に社会問題も描かれる。ボリビア国民の困窮した生活、きれいごとばかり言うが国民に向き合わない不誠実な政治家。それに同情するかの表情を見せる主人公であるが、それ以上の展開はない。
また、彼女自身も過去にトラウマを持っているという経歴を持つ。しかし、それも深くは突っ込まれない。情熱を傾けたコンサルタント業へのむなしさを感じるような素振りを見せるが、それだけで終わる。
部分的にはそれなりに面白く、悪くないと思う。しかし、コメディでもなく社会派映画でもないどっちつかずの描き方のため、ボヤーッとした作品になっているのは残念。