映画「コンフィデンスマンJP英雄編」の感想。「ロマンス編」なみの傑作。

「コンフィデンスマンJP英雄編」を封切り初日に観てきた。朝イチの上映回で、観客は50人ほど。

英雄と言われた詐欺師ツチノコが死んだ。その弟子にあたるダー子たちは、ツチノコの称号をかけてコンゲームを始める。舞台は地中海のマルタ島。幻のギリシャ彫刻をめぐって、元マフィア、インターポール、警察がバトルを繰り広げる。

騙し騙されるのがこのシリーズの面白さ。「プリンセス編」でやや弱いと思ったのがその部分。今回はだましのプロットがてんこ盛り。

心配していたのは、「ロマンス編」で大がかりなネタを使ったため、ハードルが上がりすぎたこと。当然観客は、敵対人物の中で誰がダー子の仲間かという見方をする。それを上回る騙しの持ち駒があるのか。

そこはさすがに古沢良太。見事なプロットを考え出した。そういう見方をしていても、十分に楽しめるトリックが仕掛けられている。最後には、さすがのダー子も師匠には勝てないというオチもついている。

ラストシーンのレギュラー生瀬勝久の決めぜりふには笑ってしまう。

「ロマンス編」なみの傑作。古沢良太脚本の底力を見せる作品。