1966年のル・マン24時間耐久レースで、絶対王者フェラーリに挑んだフォードの男たちを描いた作品。
フォードとフェラーリの対決そのものよりも、フォードの内部での男たちの戦いを描いている。主役の二人は、ドライバーのマイルズとカーデザイナーのシェビー。腕はいいが変わり者で常に周囲と摩擦を起こすマイルズと、その監督役をつとめるシェビー。二人の友情の物語でもある。そしてフォードの側には、社主ヘンリー・フォード二世の側近である副社長が、いけ好かない奴として登場する。官僚機構を代表するような考えの持ち主で、レースに命をかけるマイルズたちにとっては大きな障害になる。それからマイルズは、彼の挑戦を暖かく見守る妻と息子によって支えられている。
ドラマチックに仕上げるための古典的なキャラの配置。それでも、ストーリーには熱量があって、つくられた物語の違和感を感じさせない。
後に名経営者として世に知られるリー・アイアコッカもフォードの幹部として顔を出している。この作品のようなスタイルで「アイアコッカ物語」をつくれば、面白い映画になるのではないかな。



