警部マクロード「市警察本部大混乱」(1975)の感想。

警部マクロードのいわゆるアラモシリーズ3本の中の第2弾。原題は”Return to the Alamo”。フィリス・ノートン婦警が大活躍する。

アラモシリーズはどれも秀作だと思うが、この回ではフィリスが彼女の魅力を思う存分発揮する。ストーリーはいつものごとくハチャメチャ。クリフォード部長が風邪で早退するためブロードハーストが部長代理になる。ところがすぐに部長室から誘拐されてしまい、市警本部は司令塔を失った状態になる。混乱の中、いつの間にかフィリス婦警が指揮を執ることに。マクロードは相変わらず事件解決にまっしぐらだし、市警本部に爆弾が仕掛けられる騒動まで発生する。

ただの事務員のような扱いだった彼女が、トップとしててきぱきと指令を出して事件解決に当たる様子は小気味よい。その調子でコーヒーとドーナツをたのむシーンはご愛嬌だ。

クリフォード部長不在、ブロードハースト代理のときに大事件発生という鉄板の設定は、まさにコメディと言ってよい。戻ってきたときの部長の苦虫をかみつぶした顔は、何度見ても笑ってしまう。終始ニタニタしながら楽しむことができるよくできたエピソードだ。

クリス演じるテリー・ガーはいろんな映画、ドラマで見かける魅力的な女優さんだ。