小林稔侍が犯人の時代劇俳優を演じる。映画づくりの舞台裏の物語。
時代劇スターの犯人は、撮影所をスーパーにしようとするオーナーの殺害を計画する。殺陣のリハーサルを利用して、刀を誤って真剣と取り違えたように見せかけ、オーナーを斬殺してしまう。古畑は、捜査を始めると、撮影所内に不審な点を見つける。
突飛な設定もないシンプルな構成。映画仲間のための人情物語で、やむにやまれぬ殺人の動機は刑事コロンボ「祝砲の挽歌」からかな。解決編は、刑事コロンボ「ホリスター将軍のコレクション」のトリックの変形に近い。
本編は、シンプルだが、おまけ編はなかなかよい。
真剣白刃どりのシーンはギャグとして使われているが、眠狂四郎ならこれくらいのことは朝飯前だろう。田村正和の眠狂四郎へのオマージュだと思う。
蟹丸警部と今泉の記者会見はボーナス映像。たまに出てくる蟹丸警部だが、レギュラーキャラとして登場させていれば、今泉同様に欠かせない存在になっていたのに残念だ。
ミステリーもコミカル演技も楽しめるシンプルなエピソード。
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