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G・K・チェスタトン著「ブラウン神父の不信」の感想。

ブラウン神父シリーズの第3作。ブラウン神父がアメリカに赴いて活躍する。迷信とか伝説などないというスタンスのエピソードが目立つ。今では当たり前のことだが、当時はまだ理詰めでゴリゴリ押していくというミステリーのスタイルが確立していなかったのかも...

G・K・チェスタトン著「ブラウン神父の知恵」の感想。

ブラウン神父シリーズ第2作。引き続き粒ぞろいの作品が並んでいる。短編でありながら、背景がやたらに壮大であったり、話が想像もできないところから始まっていたりと、現代の見方からすれば意表を突くような設定のものが多い。トリックの細かい詰めよりも、...

青島顕著「MOCT 「ソ連」を伝えたモスクワ放送の日本人」の感想。

最近までモスクワから直接日本に向けた日本語のラジオ放送があった。出演者の多くは日本人職員。この本はモスクワ放送の日本人職員たちの足跡をたどっている。実は70年代からこの放送を聞き始めた。西野肇さんの頃だ。冷戦期の番組は固い内容ばかりで、あま...

G・K・チェスタトン著「ブラウン神父の童心」の感想。

ブラウン神父シリーズ第1作。ミステリーの基本である、事件発生、探偵登場、捜査、最後の一気の種明かしという一連の流れに慣れてしまっているので、読み始めには多少の違和感を感じてしまった。100年以上も前の作品なので、仕方がないだろう。だが、プリ...

北村滋著「外事警察秘録」の感想。

月刊文藝春秋の記事をまとめたもの。著者は元警察官僚、前国家安全保障局長。警察の外事畑、政府の中枢で対外捜査に関わってきたインテリジェンスのプロ。警察における外事警察とは外国に関連する捜査活動のことで、テロやスパイ対策も含まれる。最近まで現職...

エラリー・クイーン編「犯罪文学傑作選」の感想。

エラリー・クイーンによるアンソロジー。世界的文豪やノーベル賞受賞者など、ビッグネームによるミステリー作品が収録されている。ミステリーとは言っても、探偵が登場したり、謎解きをしたりするわけではなく、犯罪絡みのエピソード。ヘミングウェイの「殺し...

鈴木宗男、佐藤優著「最後の停戦論」の感想。

ロシアを専門として活躍してきた二人の著者によるウクライナ戦争についての対談本。立場上は二人は親露派と分類されてしまうのかもしれない。ウクライナ支持一辺倒になった今では、持論を展開するだけでも批判を浴びるような世の中だ。人道的な点ではウクライ...

江戸川乱歩編「世界短編傑作集 5 」の感想。

第5集は、江戸川乱歩編としては最終巻。年代を経ているせいか、ミステリーの幅が広がっていて、バラエティに富んだ作品集になっている。ヒッチコック劇場のようにウィットに富んだ不気味なもの、心理劇で読ませるものなど、なかなか楽しめる。気に入ったのは...

手嶋龍一、佐藤優著「ウクライナ戦争の嘘」の感想。

手嶋龍一、佐藤優両氏によるウクライナ戦争についての対談本。今の世間の空気は、ロシアの蛮行に対する非難と全面的ウクライナ支持で一致している。ロシア側に多少なりとも配慮するようなことも言いにくい状況になっている。そういった方向で、この戦争を終わ...

江戸川乱歩編「世界短編傑作集 4 」の感想。

第4集は、バラエティに富んだ作品が集められている。よかったのは殺人者信・望・愛いかさま賭博銀の仮面「殺人者」はミステリーとは言えないかもしれないが、さすがにヘミングウェイと言える筆力だ。「信・望・愛」は、おとぎ話のようなサスペンス。「いかさ...
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