エラリー・クイーン編「犯罪文学傑作選」の感想。

エラリー・クイーンによるアンソロジー。世界的文豪やノーベル賞受賞者など、ビッグネームによるミステリー作品が収録されている。ミステリーとは言っても、探偵が登場したり、謎解きをしたりするわけではなく、犯罪絡みのエピソード。

ヘミングウェイの「殺し屋」を読んだときにも思ったが、とにかく筆力に脱帽する作品ばかりだ。事件さえ起きれば、謎解きがなくてもミステリーとして成立することがわかる。むしろ、その方がディテールが際立ってくるのではと思うくらいだ。

気に入ったエピソードはたくさんあるが、

死人に口なし
身代金
園遊会まえ
殺人
男ざかり
追いつめられて
ポールのばあい
モナ・リザの微笑
安楽椅子の男
マークハイム
ブリシャー氏の宝
ユーモア感
評決

とくによかったのは、「追いつめられて」、「ユーモア感」の2つ。読み応えのある短編集だ。