NHKドラマ「アストリッドとラファエル3 文書係の事件録」第3話「カラスの目に映るもの」の感想。

カナダ先住民族の衣装を着て意識がもうろうとなった女性が保護された。彼女の側を掘り返すと、白骨化した遺体が見つかった。頭蓋骨を調べると凶器の一部が刺さっており、その凶器は彼女が手にしていたものだった。調査をすると20年前にカナダ先住民族の代表団がその地を訪れており、別の殺人事件が起きていた。

今回は事件自体はシンプルだが、人物関係が複雑で筋を追うのに骨が折れた。謎解きの主眼は周辺の人たちの関係で、まるでパズルの組み合わせ方を試行錯誤しながら正解にたどり着くといった捜査になっている。疑わしい容疑者がタイミングよく次々に変わっていって、途中も飽きさせない流れになっているのはさすがにうまいと思う。それにカナダ先住民族の話にしたことで、パリとその近郊だけの映像なのに、なんだかインターナショナル感を味わえてしまうという秀逸な状況設定もいい。いつものようにドラマづくりのうまさに感心してしまった。

警察学校の女性教官が新たに登場。どうやらアストリッドと関係がありそう。それから、ニコラが彼女と休暇に出かけたことに、心中さざ波がたったようなラファエルの表情も注目。