映画「大逆転」(1983)の感想。エディ・マーフィ出演のコメディ。

ダン・エイクロイド、エディ・マーフィ出演のコメディ映画。

環境か素質かというのは、人の一生の成否を語る上では結構深淵な問題。それをコメディ化してしまい、エディ・マーフィが演じれば笑える作品になる。

ハーバード大学出身のエリートと物乞いをするホームレスが環境を入れかえるとどうなるかというストーリー。金持ちの老紳士兄弟の余興で始まったこの実験。ホームレスのエディ・マーフィが見事なエリートに変わる一方、エリートのダン・エイクロイドは身を持ち崩してしまう。颯爽とした姿で成功者を体現するエディ・マーフィと、しおれて見る影もないダン・エイクロイドの対比を見ると、あまりにも予想通りでスカッとする。

後半は、二人が協力して老紳士兄弟に仕返し。冷凍オレンジジュースの先物相場での情報戦を逆手にとって、見事に復讐を成し遂げる。これもまた爽快だ。

よく見ると、人種差別、社会格差、戦争、過度の市場主義などの問題を含んだ作品でもある。今ではこういったトーンでは作ることはできないかな。当時であればのコメディ映画と言えるかもしれない。