映画「徳川家康」(1965)の感想。北大路欣也の家康、萬屋錦之介の信長。

山岡荘八原作。徳川家康は北大路欣也、織田信長は萬屋錦之介、木下藤吉郎は山本圭が演じる。

徳川家康といっても、描かれるのは生誕から桶狭間の戦いまでで、今川での人質時代が中心となる。当主を失い、今川と織田のあいだで苦汁をなめる三河武士たちと、北大路欣也の家康との熱い主従関係。そして、溌剌とした織田信長演じる萬屋錦之介。

歴史物というより時代劇という言い方がピッタリの作品だが、熱量がすごい。作品としては傑作とは言えないと思うが、映画黄金期のエネルギーがほとばしるようで、ついつい引き込まれてしまう魅力がある映画だ。

続編がつくられ全5本のシリーズになる予定だったようだ。もし完結していれば正統派家康の定番映画になっていただろうに残念。