映画「ゲッタウェイ」(1972)の感想。。スティーブ・マックイーン主演

スティーブ・マックイーン主演のアクション映画。

服役中のドクは、実力者の裏工作で釈放になる。その見返りに銀行強盗を命じられ、恋人と実力者が用意した無法者とチームを組んで作戦を実行する。首尾良く大金を手にしたが、共犯のルディが金の独り占めを目論む。返り討ちにして、実力者のもとに向かうが、そこで恋人の秘密が明かされる。

マックイーンは脚が長くてすらっとしていてスーツが似合い、日本で言えば石原裕次郎のように格好いい。銀行強盗が逃亡生活を送るという話だが、何があっても渋いスタイルを崩さない。小物詐欺に大金を盗まれたり、ゴミ収集車に閉じ込めたれたりと波乱が相次ぐ。相手役のアリ・マッグローとのあいだにすきま風も吹き始める。それでもクールな姿勢を崩さない。自分探し的なロードムービーとは違って、内面の弱さや泣き言などは一切でてこない。そこがいい。

悪役ルディは、ゴッドファーザーでソロッツォの役のアル・レッティエリが演じていた。レストランでアルパチーノに額を打ち抜かれたあの濃い顔の男だ。ここでは、獣医の妻を横取りしてドクを追うアウトロー的な殺し屋だ。

マックイーンの渋さとテンポのよさで最後まで飽きさせない。テキサスの田舎町に、マックイーンは本当に似合うわ。