TBSドラマ「VIVANT」(全10話)の感想。(ネタバレ)U-NEXTで一気に観た。

TBSの話題のドラマ「VIVANT」。世間の話題になるまで知らなかったので、最終回を待ってU-NEXTで一気に視聴してみた。

ハリウッドの「ボーン」シリーズのような謀略ものに、人間愛のドラマを加えたようなストーリー。テンポがよくて、毎回謎をうまく使って飽きさせない工夫が随所にあり、最後まで面白く観ることができた。

先ずVIVANTという得体の知れない組織を舞台に選んだのが勝因。VIVANTという響きだけでも、CIAのエージェント以上に謎の雰囲気を醸し出している。最新IT技術を駆使した捜査は、目が回るようなテンポのよさがあった。

導入部の誤送金問題とそれ以後のテロ組織との対決の2本立てにして、それぞれを切り分けたところもうまい。中だるみすることなく最後まで面白さを引っぱることができている。

豪華なキャスティングと、出演者を使い尽くすといった展開。どの人物も裏の顔があるのではと疑って見てしまうのは脚本うまさのせいだ。

難を言えば、序盤のモンゴルロケは少し冗長。大規模ロケなので尺を使わないわけにはいかないのだろう。

そして、少しヒューマンストーリーに振り過ぎなこと。とくに後半。女医役の二階堂ふみはマドンナ役だけで終わったのは残念。最後に謀略ストーリーにも絡むかなと思っていたが、それはなかった。

一介の警察官であった父親がテロ組織をつくりあげ首領におさまっていて、息子と対決するというストーリーも漫画の世界の話だ。

全体には、かなりよくできたドラマだと思う。おすすめの作品。