江波戸哲夫原作。柴田恭兵、中村敦夫出演のサラリーマンのサバイバル物語。
バブル崩壊後の大手不動産会社が舞台。業績悪化にあえぐ会社はリストラを考えはじめ、ポンコツ社員を集めた新しい部署をつくる。達成不可能なノルマを与え、未達成を理由に解雇してしまおうという算段だ。
ところがポンコツたちは必死の営業活動で売り上げを伸ばしてしまう。あわてた会社側は、あの手この手の妨害工作を始める。それにもめげず、ポンコツ集団は地道な営業を続け、ついには誇り高き集団に生まれ変わってしまう。
結局のところ痛快ストーリーになるわけだが、社会の理不尽なしがらみが一掃されるわけではなく、スカッとした終わり方ではない。
悪役津川雅彦と柴田恭兵、中村敦夫のコンビの対決がこの映画のみどころ。さすがにキチッと仕事をしている。
バブル崩壊後のサラリーマン苦闘物語としては、よくできていると思う。バブル狂乱と崩壊のあの頃は、昭和と平成のはざまの特異な時代だったなと改めて感じさせてくれる作品だ。