映画「仁義」(1970)の感想。アラン・ドロン主演の傑作。

1970年製作のフランス映画。アラン・ドロン、イヴ・モンタン出演。

刑務所を出所したばかりのアラン・ドロン演じる主人公は、護送中に脱走してきた男と偶然知り合う。追っ手に捕まったときに助けられた縁で、彼との仲間意識が芽生える。射撃の名手である元警官を加え、3人で宝石強盗を企て、深夜の宝石店に侵入する。

たまたま知り合った3人の男たちの関係が主軸になる。セリフも多くないし、互いの心のうちを吐露する場面もないが、3人の静かな仲間意識が伝わってくる。めくるめく運命による出会いとつながりが、描かないことで描くというハイレベルの手法で見事に表現されている。

それから一貫して暗く沈鬱な雰囲気の画面。マルセイユ、パリという都会が舞台でありながら、場末感がすごい。追う警察側も変わらない。立場は違うが、仕事をのぞけば、同じような哀感を持つ人物。

静かな雰囲気の中、登場人物たちの渋さが際立つ作品。傑作だね。