映画「ザ・クリーナー 消された殺人」(2007)の感想。サスペンス作品。

2007年製作のサスペンス映画。

元警官のトムは、犯罪や事故現場の清掃を請け負う会社を経営していた。ある日、大邸宅に赴き血痕で汚れた部屋をクリーニングする。後日、再び訪れると、その依頼主が架空の人物であることがわかり、彼自身が殺人の容疑者になってしまう。

短い映画だが、サスペンスタッチでぞくぞくするようなストーリーだ。妻が強盗に殺されて家庭に暗い影を落としていること、嫌がらせを受けるくらい古巣の警察との関係が悪いことが暗いイメージをつくっていて、それが不気味な雰囲気を盛り上げている。更に大物の贈収賄事件に絡む警察内の不正も含めて、状況設定は手が込んでうまいと思うが、それ以上の展開がないのは残念。

それと映像の撮り方が非常にうまい。光の当たり方でレトロチックな色合いがうまくでている。強面の俳優をそろえているので、画面から受ける緊迫感はさすがだ。

小さくまとまった感じで、それなりに楽しめるサスペンス映画。