映画「フリック・ストーリー」(1975)の感想。アラン・ドロン主演。

1975年公開のフランス犯罪映画。アラン・ドロン、ジャン=ルイ・トランティニャン出演。

とにかく主役の二人が抜群にいい。渋くて格好よくて絵になる。ストーリーは、凶悪犯ジャン=ルイ・トランティニャンのとそれを追う刑事アラン・ドロンの活躍を描いているだけだが、この二人を見ているだけでも飽きない。トランティニャン冷酷でしまった表情が印象的。アラン・ドロンが時折魅せるコミカルな表情との対比がまたいい。

特別な仕掛けはない。犯人はただ仲間のつてを頼って潜伏し、居所をかえながら警察の追っ手を逃れていく。一方の刑事は、地道な聞き込みで犯人を追いつめる。銃撃戦やカーチェイス、どんでん返しもない。

地味な映画だが、これぞフランス犯罪映画といった雰囲気が味わえる。