映画「実録三億円事件 時効成立」(1975)の感想。

三億円事件の時効に合わせて1975年に製作された作品。

今となってはほとんど話題にならなくなった三億円事件。日本犯罪史上に残る事件だし、当時からいろんな映画や番組がつくられている。

この映画では、岡田裕介演じる犯人はギャンブル好きで女好きの男という設定。実際の犯人がわからないので犯人はどのようにでもつくれるわけだが、この犯人はなかなかいい。一方にコロンボのような金子信雄の刑事がいて、こちらは実際の名刑事をモデルにしたような配役だ。

刑事が犯人を追いつめる過程では、ありえないようなドラマ的な場面が連続する。馬につぎこんで三億円をパアにして、取り調べが時効間際まで続くというはちょっと作りすぎという感じを受ける。

三億円事件の真相はどうかというよりも、岡田裕介、小川真由美、金子信雄による3人の犯罪ドラマとみれば、それなりには楽しめるかなと思う。