卍著「馬券裁判」書評感想

少し前に、公務員が馬券で得た利益1億5000万円の脱税容疑で国税当局に摘発されたというニュースがあった。著者の卍氏はその当人。その後、納税をめぐって裁判で最高裁まで争った。馬券手法と裁判の記録を綴った本。

予想手法は、市販のソフトにオリジナルな条件を加える。基本は、オッズの偏りを狙い、期待値の高い買い目を選んで、集中的に投資する。大筋の考え方のみの説明で、具体的な条件までの記述はない。ただ、オッズの偏りについての考察がかなり深く、馬券対策として非常に参考になる。

裁判の記録については、著者の言い分が認められ、税金が減額されるまでの記録。

馬券本として非常に優秀な本だと思う。今の競馬の予想法は、このくらいまで考えないと勝てないということなのだろう。